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座 - 学

"the" - GAKU

哲学基礎講座⑥ テーマ:ヘーゲル『精神現象学』

2019年11月23日(土) 13:30~

​受講料|1,000円

ヘーゲル『精神現象学』 〜私たちとは、誰か。どこまでが"私たち"か〜

 

カントが提出した「正しさとは何か」の基準には、圧倒的な魅力と明確な限界がある、ことを前回は示しました。

今回は、それらの議論を引き継ぎながら、 カントの限界を突破するために、 その後の「ドイツ観念論」哲学者たち(カント→フィヒテ→シェリングからのそれらをまとめて完成させた)、特にヘーゲルの提出した概念を『精神現象学』な内容を踏まえてご紹介し、さらにその最大の魅力(相互承認の概念)と、その射程とその限界とを学んでいきます。

 

ヘーゲル にとって、 "精神"とは「私たち(社会共同体)」のことをさします。『精神現象学』は、 デカルト以降に定義された"わたし"という意識のなかに、"私たち"(=精神)が立ち現れてくる(現象してくる)を過程を示した本です。

 

この本の核心は、 「私は"私たち"の一部なのにもかかわらず、何故か私は私たちのなかに入れてもらってない気がする」感覚だと、ぼくは考えています。 (ヘーゲル は"疎外された自己"と呼びます)

 

例えば、 社会のため、みんなのためと言いながら、実は個別利益を追求しているだけだろ! という主張が、異なる利益集団同士の対立でおこります。 (税金で社会福祉を充実させようと主張すると、一方からはそれは高齢者にとっての利益を追求しているにすぎない、それよりは社会資本を充実させて国際競争力を高めるべきだ!と主張するなどの事例があります。この場合、互いに"私たち"が利益集団内部だけでなく対立する他者のためでもあるも互いに考えています。この意味で、対立は互いに正統性をもつため、深刻な対立になっている。) ヘーゲル の精神現象学では、こうした "私たちのため"をめぐる対立を解決する可能性を掴む思考法が紹介されています。

 

また、社会がまるで自分とは無関係に存在しているように思える感覚は、現代社会の問題を考える上で非常に有益だと私は考えます。

 

今回の座-学では、 「私たちとは、誰か、どこまでが私たちなのか」をテーマに、それについてヘーゲル がどう考えたか、そこでおこる諸問題を乗り越えていったか、そしてその思考法の限界点はどこかを分かりやすくご紹介し、彼の提出した思考法に沿って、みなさんと議論していきたいと思います 。

簡単なワークも予定していますので、一緒にヘーゲル 哲学を学んでいきましょう。

 

補足) ところで、 この講義で示すヘーゲル の思考法は、のちにマルクスが引き継ぎ、それを現実化し、彼を乗り越えようと試みます。(社会主義=私たち主義の国家を実現した!) マルクスが後に『資本論』を書くに至る核心的な思考法について知りたい方もぜひご参加いただけたらと思います。

 

森内勇貴

講師|森内勇貴

津山高校卒業

早稲田大学人間科学部出身

東京で様々な仕事を経て、津山へ帰郷。

現在​、Yokoyama「菊地」主催