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三浦 和・侑子 ガラス展  Bambooglass/展評 森内勇貴

森内 勇貴 - 哲学家

津山高校卒業

早稲田大学人間科学部出身

東京で様々な仕事を経て、津山へ帰郷。

現在​、Yokoyama「菊地」主催

現在月毎で哲学講座をPORT本館にて開催中

生活をほんの少し輝かせるコツ Bamboo Glass展によせて
 
 
一般に「生活」という言葉は、 この現実世界を生き抜く苛酷さを強調するように使われることが多いように思う。
(「生活していかなきゃいけないんで、、」「家族の生活がありますから」など) ところが、 Bamboo Glassさんの作品を見つめる中で、 ぼくは 生活が、"生を活かす"と書くことに 改めて気がつかされた。
彼等の作品には、どこか この現実を、さりげなく、でもしっかりと、そして念入りに、美しくする工夫を感じたからだ。
 
そういう「ほんの少し工夫された生活」を ここでは、 "生-活"と呼ぶことにする。
侑子さんの透明なガラスの器でヨーグルトを頂くことを想像すると、"ただのヨーグルト"だったものがどこか特別な輝きを増すような気がするし、 それを食べる人の顔を想像すると、こちらの気持ちまで、パッと明るくなる気がする。
台座の付いたガラスのお皿 に 何をのせるか考えている時間も、生-活の楽しい時間に変わるのではないか。 (うちではアイス派とピクルス派で楽しい議論が繰り広げられた)。
和さんの作品には、 「生-活」の"美しさ"と"重み"が同居している。 クリスタルグラスで制作された、窓辺の光で乱反射するオブジェは、その美しさとは裏腹に、意外なほどズッシリと"重み"を感じる。 見にこられた方は、ぜひ手にとってその"重み"も感じてもらえたらと思う。
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