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​岡本 常秀

​中野 由紀子

ガラス展

​岡本 常秀 + 中野 由紀子

岡山県内で活動する二人のガラス作家を紹介する展覧会を開催致します。

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岡本常秀さんはガラスの特質である透光性を注意深く扱いながらガラスと向き合う作家です。ガラスの表面にあえて不透明の膜を被せ、器の内側に光の溜りをつくりだし、まるで光の糸で編まれた緻密な織物のように器が淡く自然と光る。

 

古代遺跡から出土したガラスを想わさせる「オリエント」シリーズでは、ガラスの表面に銀を施し不透明な質感をつくった後、膠を塗り天日に干す。時が経つと膠とともに銀が剥がれ落ち、ガラスの表層に経年変化した肌合いの表情が宿る工夫をする。この独創性はなんだろう。岡本さんの作家としての魅力は、経験で培った確かな造形力を担保としながらも、経験値だけではたどり着けない知的で創

造性に満ちた作品に挑戦するところだと思います。岡本さんの想像豊かな世界を体験する異日常のガラスの旅へ、ぜひ誘われていただきたいです。

もう一方の作家、中野由紀子さんのガラスからは、たおやかな女性性を感じます。たおやかとは、しなやかで美しいさま。中野さんは線描画も描かれますが、躍動感豊かでいまにも動き出しそうな絵を描かれる。その躍動するリズム感がガラスにも息づいています。中野さんの器からは人の営み、季節の移ろい、自然の美しさ、星の瞬きといった身のまわりに起こる生命の神秘や機微が気配として伝わってくるような品があります。大切に生きて、その輝きを身体一杯に感光させ、今を生きる喜びを写し取るようなガラス作品を制作される。そこに宿るのは生命を紡いでいく地上の母のような、春のようなおおらかさだと思います。中野さんの実り豊かなガラスの世界をぜひ体感してください。

P.S. ガラスの花が咲きました。

 

対照的でありながら、どこか似ている二人の作品展を、ぜひご高覧ください。

岡本 常秀  Okamoto Tsunehide

 

1978 岡山県生まれ

1998 東京ガラス工芸研究所卒 Glass Museum comgradyted 98推薦展示

1999 能登島ガラス工房修了

2002 Glass Studio TooS設立

2014 MOA岡田茂吉賞推薦展示

中野 由紀子  Nakano Yukiko

 

1980 京都府宇治生まれ

2003 倉敷芸術科学大学  芸術学部工芸学科ガラスコース卒

2006 三重県尾鷲 大同楽座内工房

2007 滋賀県長浜 湖北クリスタルプラザガラス工房館

2009 岡山に移住し、個展・企画展を中心に活動している

会   期     |   2018年11月1日(木)― 2018年11月25日(日)

休 館 日     |   毎週火曜日、11月5日(月)

​作家在廊日|

岡本 常秀  11月3日(土)― 4日(日)、11月10日(土)― 11日(日)

中野 由紀子 11月1日(木)― 4日(日)、11月10日(土)― 11日(日)

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